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活動報告及びお知らせ

2020年

2020.12.23

第1回ABA認定工場塗装管理技術者の詳細や募集要綱が決定

当工業会がバイブル(聖書)として、その順守を目的としている日本建築仕上学会編 建築用アルミニウム合金材料『加熱硬化形溶剤系塗装標準仕様書・同解説』および『粉体塗装標準指針・同解説』。それらに記載のある「塗装管理技術者」は溶剤系・粉体の作業に相応しい作業管理能力を有するもの、と定義されていますが、このような技術者を育てる為の講習試験がついに当工業会資格認定制度検討委員会および同制度運営委員会によって策定され、来年2月に下記要領で実施されることが決定しました。また、その申込方法なども決まった為、ここにご報告させていただきます。

日  時:
2021年2月19日(Webセミナー:Zoomウェビナー予定)
同月20日(各試験会場にて)
*詳細については「総合案内」および「別紙1 申込から合否の流れ」を参照。
申込書式:
「書式1 受講受験申込書」(PDF版EXCEL版
「書式2 学歴・実務経験証明書」(PDF版EXCEL版
「書式3 受講受験票(証明写真を1枚貼付)」(PDF版EXCEL版
合わせてお読みください
別紙2 留意事項 新型コロナ感染症対策ガイドライン

当HPにも目下、当講習・試験の特設ページを製作中です。

工場塗装の管理レベルを上げたい経営者様や正しい塗装知識を身に着けたい従業員の方など、そして正会員・賛助会員もしくは会員外問わず、多くの方の受講・受験を心待ちにしております。

2020.11.30

塗装技術12月号にABAと所属企業が特集!

塗料と塗装の業界紙『塗装技術』は㈱理工出版社が毎月発行する、塗料や塗装やその設備機器の技術などに焦点を当てた大変興味深い雑誌であり、筆者も毎月勉強させてもらっておりますが、今回、12月1日発行の12月号において、ABAの特集として会を代表して専務理事の近藤氏(㈱マルシン代表取締役)がインタビューを受けています。創立して6年が経ったABAの現状と新たに策定され来年2月に実施予定の資格認定制度をはじめとした今後の展望を話しています。

その他、ABAの所属企業として、㈱マルシン・㈱野村アーテック・㈱田村塗装店が特集されています。化成処理を中心とした最新の各社の技術動向が描かれています。是非皆様購入してお読みください。

塗装技術のバックナンバーのオーダーはこちら

ABAの記事はこちら

マルシンの記事(抜粋)はこちら

野村アーテックの記事(抜粋)はこちら

田村塗装店の記事(抜粋)はこちら

2020.10.30

(株)三王が本社を移転

設立当初より当工業会の賛助会員としてサポートを頂いている株式会社三王は塗料販売店の枠組みを超えて小口粉体の塗料メーカー(子会社のマスティー株式会社:本社草加市弁天)としても存在感を示しているのはご存知の通り。

そんな三王さんが11月1日より、本社を従来の台東区綾瀬より、下記の新住所に引っ越したお知らせがあったのでご報告します。

移転先(新住所)
:〒110-0001 東京都台東区谷中2-6-29
新電話番号
:03-5842-1921

詳細は(株)三王さんのホームーページをご参照ください。

2020.9.30

コロナ禍におけるわが社の取り組み 第2弾 【筒井工業・戸﨑産業編】

前回、宮越さんとマルシンさんでの取り組み事例紹介ご思いのほか好評で、その他の企業にもご紹介いただこうと、「コロナ禍におけるわが社の取り組み 第2弾」を開催いたします。今回はABA理事企業である筒井工業さんと戸﨑産業さんにその取り組みをお聞きしました。日本初の粉体塗装を導入した筒井産業さんと異業種の塗装から建築関連の塗装に近年取り組み、ベトナムへと主戦場を広げている戸﨑産業さん。どちらの企業の取り組みも興味津々、勉強になります。また最近の企業動向なども御寄稿いただきました。是非下記をお読みください。

【筒井工業の取り組み】

コロナ対策としては、前回、宮越さんやマルシンさんが挙げていたような一般的な対策以外、特に代わり映えのある施策はありませんが、具体的には手洗いやうがいの励行、消毒液の設置、非接触体温測定装置の導入、県外出張の原則禁止、社員への啓蒙活動などを実施しております。そして、現実的にはウィルスが持ち込まれてしまうことを完全に防ぐことは困難であろうと考え、万一に備えて多能工化の推進、非常連絡用一斉メールシステムを導入しました。もともとBCP対策として災害時のために計画していたものを予定より早く導入できたことは良かったと思います。

またコロナ対策の障害となった今年の暑さ・熱中症対策では焼付炉が密集する構内の夏場の暑さ対策として、熱源の保温見直し、天井扇の増強、屋根散水システムの導入、スポットクーラーの増設などを実施してきました。ちなみに屋根散水には弊社の排水処理設備で処理された放流水を再利用しております。数年来にわたる投資でしたが、今年になってようやく成果が出始め、最盛期の構内温度が7~8度低下するに至りました。それでもまだまだ暑いことにはかわりなく、熱中症対策に引き続き様々な工夫をしていく考えであります。

弊社はまた、社員教育にも力を入れています。コロナ禍以前は、社外の講習会に社員を出張参加させたり、外部講師を会社に招くなどして教育の機会を作っていましたが、最近は講習会自体が中止になってしまうなど、大きな支障が出ました。そのため、WEB講習を導入してみたのですが、非常に効果が高いことが分かりました。弊社が導入したのは、V字経営研究所のハイブリッド講座です(編集注:決して宣伝ではありませんのでご容赦ください)。

ハイブリッド講座の説明を少ししますと、講座は1回15分の動画を見て、その後ディスカッションやワークを行うのですが、1講座につきテーマは1つに絞られているので非常に印象に残りやすいものとなります。1講座あたりの受講時間はディスカッションやワークの時間を含めて1時間程度です。さらに受講後1週間かけて、得た学びを実際の仕事の中で実践し、簡単なレポートを社員が作成。それを先生に送ると、先生が直々にコメントをしてくださるというシステムです。そしてそのコメントがまた素晴らしいクオリティーで、管理者にとっても社員サポートはかくあるべしという学びを得ることができます。1回で何度もおいしいWeb講座、おススメです。一度に複数の社員で受講できるので、受講後のディスカッションがとても盛り上がるのもよい点です。社員同士が真剣に仕事や価値観について話し合うことはありそうでなかったため、とてもいい機会になっています。1日かけての出張集合研修では複数の社員に参加してもらうことが実務上なかなか難しいものがありますから、このシステムは本当に助かっています。

本業の動向としては、弊社は主に土木建材や自動車部品の粉体塗装を生業としています。コロナの影響により自動車関連や工場施設部品は一旦大きく落ち込みましたが、ここにきてようやく復調してきている感があります。対して土木建材は運よく道路の新設または改修プロジェクト案件が重なり活況であります。土木建材はこうした『当たり年』が何年かに一度来ることがありますが、今年がたまたまそうした年になったのは幸運でした。結果的に、民間向け製品の穴を公共系土木建材が埋めてくれるような格好となり、トータルでは例年並みとなっています。

最後になりますが、菅政権がスタートしました。菅首相は自助、中小企業の再編なども掲げます。その政策は、中小企業を優遇してきたこれまでのシステムを改変していくものになると思われます。最低賃金の上昇、中小向け優遇税制、融資制度や補助金の減少など、新政権がどこまでやれるかはわかりませんが、日本経済再生のためにメスを入れることは避けられないと考えているはずです。ある本によれば日本が再び経済的に浮遊するには、中小企業の50%が淘汰されるべきとのことです。なかなか驚愕の内容ですが、すでに中小企業の大廃業時代が始まっており、背景としてあるのは経営者の高齢化、働き方改革の推進、そしてコロナ禍です。コロナ禍以前の予想では、中小企業は向こう1年で20%が統廃合されると言われていました。現在はもっと多くなっているかもしれません。

そんな状況ではありますが、われらがABAは参加企業が互いに切磋琢磨し、成長していくことができるとても大切な場だと思います。これからもABAが益々発展するよう、弊社としても微力ながら貢献させていただきたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

筒井工業株式会社 代表取締役 前島靖浩

【戸﨑産業の取り組み】

弊社のコロナ対策の取り組みについてご紹介いたします。

まず事務所及び工場内の全てのドアノブに関西ペイント殿の接触感染対策テープを張り付けております。来客者に対してはマスク着用、手消毒、検温、問診票でのチェック、事務所に於いては対面になっている席はスプラッシュガード(アクリル板)にて対応しております。応接室、会議室、ミーティングテーブル、社員食堂も同様にスプラッシュガードにて飛沫感染対策をしています。室内の空気に関しては冷房中であっても扉の開放&空気清浄機と換気扇を使って空気の循環をする様にしており、又、次亜水を全室内に置いて噴霧器を使って除菌しています。この次亜水はミリオン化学殿製の“アクアリリー”を使用しており特徴としましてpH7.5~8.0の中性でアルコールと違い肌に優しく食品添加物の認可を受けており食品に対しても使用可能で消臭効果もあるという優れものです。当然、手消毒にも使用しております。又、このアクアリリーに関しましては弊社は代理店として販売もしておりますのでご興味のある方はご連絡をお待ちしております。

従業員に関しましては時差出勤を実施しており出社時に来客者と同じようにマスク着用、手消毒、検温、問診票でのチェックを行っております。又、弊社ではベトナム人技能実習生とベトナム人技術研修生及びベトナム工場の社内転勤者の寮が2箇所あり、この寮でのクラスター感染発生が一番恐れている事なので口を酸っぱくして注意喚起しており、特に弊社社員外との接触に気を付けて貰っています。

弊社の位置する兵庫県高砂市は現在の感染者が13名と少なく、隣の姫路市に於いても140名(2020.09.17)と東京の1日の感染者より少ない事もありコロナ感染に気を付けながらも市中は比較的楽観視している様にも感じます。

弊社国内の受注状況としましては過去最悪の状態で特に自動車部品関係は最大で約80%減となっておりその他の産業機器関係・電機関係・その他も約60%減となっています。9月~10月頃から徐々に回復されるだろうという事でしたが海外向けの輸出品についてはまだまだ厳しい状況が続いています。

尚、弊社はベトナムにも進出しておりますが、此方はベトナム国が共産国という事もあり早くにベトナム国外からの入国を止めた為にコロナウイルスの封じ込めに成功した国となっています。弊社工場に置いては4月初旬頃に日本人駐在員の住んでいるホーチミン市が封鎖されたため4人の日本人のみが出勤できずにテレワークとなりましたが工場の方はいまだ問題なく稼働しております。

ベトナム社内のコロナ対策としましては、社員のマスク着用と出勤時の検温と手消毒及び問診票への記入で内容は朝の検温結果や自己症状と、ここまでは日本でも普通にあります。その他として出社迄の行動(朝ご飯を購入した店等)を日々記録しています。事務所内に於いては着席位置の空間確保ぐらいでスプラッシュガード等の飛沫感染防止対策もありません。

此方の受注状況については5月迄は減産もなく昨年末からの増産状況が続いていましたが6月、7月は約60%強の受注減となり2勤24Hr態勢が昼勤12Hr態勢となりました。しかし、8月から回復傾向になり9月の受注状況は生産数量でコロナ減産前の状態になっています。しかし此方の方も輸出部品についてはまだまだ回復した状態ではなく特にアメリカ向けの受注が悪い状態です。建材品に関してはベトナム国内向けの案件が動いて来ましたが日本向けの案件は非常に悪い状態です。

今回の新型コロナウイルス感染により人々の生活様式が変っていくであろうといわれている中で、我々製造業でもグローバルな視線で観ると製造拠点の再編成が起こるのではないかと思います。ものづくりの日本国内回帰と言われていますが、この件につきましては余り期待できないと思っており、海外生産がまだまだ加速していく筈です。国内生産の少ないパイをコロナ渦の変化による厳しい運営を考えてなくてはいけません。こんな時こそABA会員の横の繋がりを生かして情報交換を密にしていく事が重要になってくると思いますので、今後とも宜しくお願い致します。

2020.9.30

仕上学会主催の仕上フォーラムが11月18日に開催されます

日本建築仕上学会では近年ではほぼ毎年、「建築仕上フォーラム」という看板で建築仕上材に関するセミナーを開催しています。今年は11月18日水曜日に学会大会と同様にZoomウェビナーで開催される予定です。

昨年度は学会設立30周年だったため、建築仕上フォーラムとしては開催がされませんでしたが、学会周年行事内の特別公演において、近年ありあらゆる分野で話題になっており、ありあらゆる企業や団体で導入・適応を迫られているSDG'sを題材にした講演があり、今回のフォーラムはその後の世の中の動向や建築業界や学会としてのアップデートした情報が聞けるはずです。詳細の内容や申込は主催者のHPをご参考ください。申込・振込期限は11月6日迄です。学会大会同様、こちらも是非ご参加下さい。

2020.9.30

仕上学会大会学術講演が初のWebセミナーで10月22・23日に開催決定

新型コロナウィルス感染拡大の為、各地のイベントが中止や延期を余儀なくされる中、当大会も開催が危ぶまれていましたが、Web会議システムの普及により、第31回にして初のWebセミナー=ウェビナー(Webinar)で行われます。

日時は10月の22日・23日の2日間、Zoomウェビナーを用いて行うとのことです。申込(参加費振込)期限は10月15日迄。詳細は主催者サイトへ。

統計を取ったわけではないので断定はできませんが、今年は発表数も心なしか少なめな気がします。塗料・仕上塗材に関する論文発表も8本と少なめ(防火材料としての塗料の発表を除く)。中でも我々工業系工場塗装に関する発表は、賛助会員である大日本塗料北川氏、木口氏と当工業会顧問近藤先生の共同論文である「北緯28度以南の南西諸島で実施する屋外暴露試験の劣化促進性」のみ。さみしい感じはしますが、年度初め前後からの経済の混乱を考えるとこれも致し方ありません。ただ、今回のウェビナー開催のように、徐々に「コロナ禍における“日常”」を取り戻さないといけないですし、下を向いてるわけにはいきません。ということで皆さんも是非申込・参加して関係者、特に大日本さんと近藤先生の論文を聴講しましょう。

2020.8.1

隈研吾氏を迎えた特別セミナー(Web生配信あり)が実施されます

当工業会が近年毎年参加しているR&R建築再生展は残念ながら今年は五輪時期に重なったこともあり、コロナ問題が始まる前から中止が決定しておりましたが、それに代わる催し物として、建築再生展組織委員会が主催の特別セミナーが9月3日(木)及び4日(金)に東京大学工学部11号館(HASEKO-KUMA-HALL)にて開催することが決定しました。

主催者作成のパンフレットと申込用紙はこちら

セミナーは3日が「あなたのマンションを100年先へ」というテーマでマンションの長寿命化に関わる話を、4日には国立競技場のデザインを始め、数々の国内外有名建築物を手掛ける隈研吾氏を招聘し、「建築再生とデザイン ~HASEKO-KUMA-HALLほか事例紹介~」と題した講演が行われるようです。超多忙な隈研吾氏ですが、東京大学の特別教授でもあり、仕上学会30周年式典でもご講演された縁で今回の講演が企画されました。

また、9月3日にはリフォームに関する個別相談会も開かれ、長谷工コーポの関連会社を始め、LIXILやYKKAPなど国内有数のメーカー各社が揃って大規模修繕工事などの相談に乗ってくれるそうです(事前予約制あり)

*注:本イベントは新型コロナウィルス感染が拡大したため、会場であった東京大学工学部11号館が使用不可になったことにより、中止・延期になりました。来年また開催がありましたら当HPでも紹介させていただきます。

2020.8.1

コロナ禍におけるわが社の取り組み 【宮越・マルシン編】

この活動報告を執筆中、COVID-19新型コロナウィルス感染状況は専門家や政治家によっては意見が分かれる「第2波」の状態に陥り、東京都から全国に広がっている。我々当工業会会員企業も顧客や仕入先などその関係者も明日は我が身かと戦々恐々している毎日である。こんなことで本当に東京五輪が開催されるのだろうか…。

ということで、経済の先行きが見通せない中、愚痴ばかりがこぼれそうですが、それでは経済は動いていきませんので、各企業において出来るコロナウィルス対策をご紹介していきたいと思います。出来ればリレー形式で様々なアイデアや対策を上げてもらい、必要なことは見習い、コロナに打ち克ちましょう!第1弾は宮越工芸さんとマルシンさんの取り組みです。

【宮越工芸の取り組み】

弊社のコロナ対策を幾つか紹介します。

まず事務所については、特に飛沫感染の対策として間仕切りの設置を多くしています。入口のカウンター越しや各事務机の間に、写真のようなアクリル板や塩ビパイプで作製したものを設置しました。また室内は常時窓を数ヵ所開けて換気を行なっています。

社員食堂では、従来の密集した座席から間隔を空けた配置にしています。弊社は給食業者が入っていますが、業者の協力により、厨房から食事の受け渡しカウンターへの間仕切り設置、マスク・手袋着用での作業を行なっています。また従来あった卓上のしょう油やソース等のボトルは撤去し、携帯用の調味料をカウンターで受け取ることにしました。洗う箸もやめ割り箸に変更しています。

各工場においては、入口に次亜塩素酸ナトリウムの消毒液を置き、従業員はマスク・手袋着用にて作業をしています。なお最近は暑さ対策の観点から、近距離での打合せ時以外はマスク着用の義務はないこととしています。

従業員の都市圏への出張、都市圏からの受入れを原則禁止としていますが、やむを得ない場合は、細心の注意を払って対応しています。

同居家族の健康に異常ないし、該当者との濃厚接触の可能性が発覚した場合は、弊社BCP(緊急時対応)に従い、即会社へ連絡し指示に従い自宅待機することとしています。

こうした社内での対策をしていても、従業員及び家族らの全ての行動を監視できませんので、常に3密を避ける、手洗い、マスク着用、ソーシャルディスタンスを取る、といった個人の意識に訴えるようこれからも注意喚起して行きます。

【マルシンの取り組み】

わが社ではコロナが拡大した第一波の際、まず従業員の安全と生活の安心を第一に考えた。

郊外に工場が立地していることもあり、通勤の手段はほとんどの従業員が車。それ以外の一部の電車やバスなどの公共交通利用者には自転車等への変更もしくは1時間~の時差出勤を容認した。また、急な学校休校で家に留守番せざるを得ない子供がいる従業員に対しては、子供を会社に連れて来ていいという知らせを出した(結局誰も使わなかったが…)。それでも一部の従業員で保育園児を持つ従業員には国の「小学校休業等対応助成金」を使用し、特別有給休暇を取らせた。

更に市中で不足した不織布マスクを3月中には何とかして入手し、従業員に配布。また洗濯可能な布マスクも4月には購入し、配布した。同じく入手困難だったアルコール等の除菌剤はIPAを元々在庫していることもあり、殺菌効果を持つ塩化ベンザルコニウム、肌荒れ等対策の尿素・化粧水グリセリンにごくわずか入手できたエタノールを少量混ぜ、独自の消毒液を製造し、工場入口、各部署、トイレ等に配置した。


独自消毒剤(右)


食堂机

また、ソーシャルディスタンスの啓蒙活動の為、会社ロゴを改良したソーシャルディスタンス版ロゴを作成し、工場の各所(扉等)に掲示した。食堂の椅子は定員の半分で配置し、距離が取れるように座り、昼休憩をずらすことで「密」を避けるように徹底している。


左から、通常版ロゴ/ソーシャルディスタンス版ロゴ1/ソーシャルディスタンス版ロゴ2

働き方改革の一環として年初より取り組んでいたビデオ会議システムも、結果的にはコロナ対策になった。工場間をビデオ会議システムでつなぎ、それにZoomなどのWeb会議を連結できるようにしたことにより、リモートワークや工場間の行き来を最小限に抑えて人の接触を極小化することが可能となった。

幸い、まだわが社や関係者にコロナ感染者や濃厚接触者等は出ておらず、売上等にもコロナが主原因である影響はほぼ出ていないが、近隣の会社の従業員や近くの歓楽街でも感染者が出てきており、包囲網は広がりつつある。外出や接待等を極力避け、マスクや手洗い・うがいを継続して励行し、この困難を克服したい。

2020.8.1

テツアドー出版発行雑誌に工業会広告や宮越会長の学会賞受賞理由等が掲載されています

テツアドー出版が出版する業界誌で我々が関係するのは、仕上学会が編集を手掛ける、仕上学会の為の学会誌「FINEX」(非売品。隔月発行)と文字通り建築の再生に焦点を当てたテツアドー出版独自の雑誌「月刊リフォーム」があります(勿論その他にも多数業界雑誌や専門書を発行しておりますが、ここでは関係深いこの2冊を取り上げています)。

7月の月刊リフォームでは、我々の金属焼付の業界とは少し違いますが、コンクリートの長寿命化に焦点を当てた記事が特集されています。そして今回の原稿執筆者は仕上学会関係者の中でも会長の橘高先生を始め、お偉い方から若手実力者と言われる先生ばかりが寄稿をしております。当HP編集者の小職も先生方とは面識があるため、是非、当工業会でも今号に広告を掲載させてもらいました。


月刊リフォーム7月号

最近では超高強度コンクリートの研究が活発におこなれており、耐震や長寿命化の為にも非常に技術が日進月歩しております。塗料の分野でもこれらに合わせた塗料の超寿命化や耐久性(注:小職は研究者でもその道の精通者でもないので安易には言えませんが、きっと塗膜の弾性度と長寿命化を両立させないといけないのかと思います)が求められることになるのかと思い、今後の学会発表などに期待したいところです。

月刊リフォームの内容自体も非常に面白いものとなっていますので、皆様も是非ご購入、ご購読下さい。ご購入はテツアドー出版ブックショップ(HPはこちら)か各種オンライン・ネット販売各社で可能です。


FINEX 5/6月号①

また、学会誌であるFINEXの5/6月号では、今年の学会賞受賞者の紹介と授賞理由が掲載されていました。ここでは前回の活動報告でお知らせした宮越会長(技術賞)や当工業会賛助会員である大日本塗料㈱金属焼付塗料事業部の渡部氏(技術開発賞)の授賞理由も掲載されていたのでご紹介をしておきます。また、宮越会長の喜びの声を技術コラムにも掲載していますので、そちらもご覧ください。


FINEX 5/6月号②


FINEX 5/6月号③

2020.5.31

新型コロナウィルス厳戒体制下の建設/塗装業界、ABAの活動~事務局のつぶやき~

当工業会も2014年2月に設立して早いもので丸6年が経ちました。この間様々な出来事が起きましたが、創立以来、今年ほど日本がそして世界が揺れた年はありません。とはいってもまだ年は半分以上残っておりますし、経済やら学校やらどうなることやら・・・。

ということで当コーナーも原則事実や予定の報告が主でしたが、このような機会なので事務局より昨今の経済状況、建設業界、他の団体含む塗装業界や地域社会のことに関し、徒然なるままにコラム的に述べたいと思います…。ただ政治的な感想・発言は割愛させていただき、ただ事実だけを述べます。文中の日付は政府のHPなどを確認しております。長過ぎて読む気が起きない方はニュースだけはお読みください・・・。

つい3か月前まで、こんな風になるとは誰もが予想だにしていませんでした。厚生労働省が最初に武漢で発生した原因不明の肺炎に注意するように喚起したのが1月6日、そこから1月14日にはWHOが新型コロナウイルスを確認、1月16日には武漢に行った中国籍の人物から日本で初めてコロナウイルスが確認されました。その後1月30日にWHOは世界的パンデミックを発表、この時にはまだ多くの日本人が油断していたかと思います。日本は医療体制が素晴らしいから大丈夫だとか、若者は感染しないだとか。事実なものはありますが、未知なるものを相手に虚偽の情報も多く出回ってました。学会の委員会や各種講演は1月は開催していましたし、新年会や賀詞交換会も多くの場所で開催され、今年はオリンピックもあり、去年秋からの米中貿易摩擦はあったものの、まだ多くの人が新年に輝かしい期待を描いていました。

風向きが変わったのは2月3日に感染者を乗せたクルーズ船が横浜港に着き、その後の対応がクローズアップされた頃から。政府対応に賛否両論あり、習近平国家主席訪日も予定されていたため、マスコミの政府批判が収まらなくなってきました。その後2月半ばから20日ごろまで、感染症や検疫法の政令の改正が行われ、入国制限が行われるようになって、人々の表情も徐々に青ざめてきました。工業会でも理事会が17日に行われましたが、この日の開催も半信半疑でした。同日、厚労大臣が発表した「不要不急の外出を避けるように」、「風邪の症状が4日以上続く場合には相談センターに」などのお触れが出たのを聞いたのは理事会の打ち上げ後(注:この日の懇親会は2時間以内に切り上げ)。総会も中止やむなしか、と考えていた矢先、首相による2月27日の学校休校の要請。一気に自粛ムードに突入し、経済は冷めはじめ、イベントが本格的に中止になりました。ここで2月末のHP更新に急遽総会の中止の連絡を差し込みました。

3月に入るとこの間、多くの人が行動を控えている中、反するように行動していた人が何度もニュースで取り上げられ、3月の連休でそれはピークに達しました。いち早く(なんの法律に基づかない)緊急事態宣言を出した北海道や大阪に遅れる事、東京オリンピックで身動きの取れなかった東京都も24日にオリンピック延期が決まってからは堰を切ったように国への批判の嵐。しかし経済を重視する官邸は(決算時期での株価への影響を嫌って)3月末前の緊急事態宣言発表をためらい、事態は深刻さを増しました。

そこからは皆さんもつい最近まで続くような自粛の上乗せ。経済活動が完全にマヒし、飲食や観光業を中心に倒産が増え始め、売上が激減する業種が続出しました。筆者の地域の知り合いの飲食店も悲鳴を上げ、テイクアウトなどで何とか営業するものの、国や地方次自体からの補助も遅く、営業と自粛のジレンマに揺れていました。

さて、ここからは我々の建設業界の話(あくまで事務局が見たり聞いたり、報道で手に入る情報だけでありますので注意)。

職業柄、大型の再開発を始め、建設中の現場に立ち寄ることは結構あります。3月の途中までは世の中の行動自粛・時差出勤・テレワークなどはなんのその。建設業界は既に契約で決められた工期を守るため、せっせと完成を急いでいました。やはり風向きが変わった最初の動きは東京オリンピック延期。その後緊急事態宣言があり、現場の雰囲気が変わった気がします。「やらないとダメだよな。」と思っていた作業員たちが、「やってていいのかな」とか「感染しないかな」という風に話すようになりました。その前までは市場のマスク不足もあり、マスクを着用しない作業員もいましたが、この頃からマスクを自主的につけ始めたような気がします。一部の作業員は、現場でコロナ対策をしっかりしないところは行かない、という者まで出始めました。この頃から朝礼が職長だけになったり、休憩場所を増やしたりするなど、三密を避けるような対策をする現場も徐々に出始めましたが、まだ世間に比べると甘く感じました。完全に流れがに変わったのはやはり大手ゼネコンの現場で感染者が出て、死亡者迄も出始めた4月の第3週からです。この話はニュースや新聞でも出ました。大手の一部では完全に翌日から現場をストップした企業もありました。ただこのような極端な企業や現場は正直一部でした。施主や設計・監理も表立っては反対しにくいものの、費用問題になると話は別。建設機械のリース期間が延びたり、建築特有の商体系である一人親方など、急に休みにさせられた日雇い労働者の保障は誰がするのか、など数多くの構造的な問題が立ち塞がり、大手であっても影を潜めて現場を動かしていました。

ただコロナに対する現場での対策、新しい働き方は確実にこの頃から始まったとも言えます。新規入場登録の分散化や喫煙所やエレベーターの入場制限もここから全体に広がっていったと思います。しかしながら反対に、こうなると休憩になると作業員が帰ってこなかったりして作業が上手く進まなくなるのも事実。オリンピック前に開業予定だった施設も開業を延期するところも増え始めたので若干納期や仕事に対してルーズになってるように感じられます。致し方ないですが…。

尚、筆者の周りで最初に感染者が出たのは比較的早い(?)3月の初旬。同じ工業団地内の企業の役員(東京在住だが工業団地は本社兼工場あり)から感染者が出たとのことでした。ただこの方達は自動車通勤だったとのこと、また弊社社員も自動車通勤が90%以上なのでこの時点では一瞬だけ気に留めただけでした。ただ隣接する市それぞれが約10万~30万ほどの人口を抱える我々の周りにはやはりそれなりに感染者が出ます。徐々に広がりつつある包囲網に焦ってきた矢先、3月下旬にまた同じ工業団地で立て続けに感染者が出たこと、そしてその数人が公共の交通機関を使用していたことには衝撃を受けました。大都市のようなラッシュはないものの、この頃より公共交通機関を使用するほんの一部の社員に時差通勤を命じました。

塗装業界に話を移します。塗装業界はどこの産業が顧客なのか、によるようです。やはり電機や自動車などBtoC消費関連商品を最終財とする業種を相手に商いを行う塗装業者はだいぶ落ち込んでいるそうです。中には対前年比30%以下というところもある、との話も聞きました。当工業会も建設関連が顧客のコーターが多いものの、工業関連の仕事も多い企業さんも幾つかあります。皆様がうまくこの難局を乗り切れることを切に願っております。

また塗装業界に限ったことではありませんが、外出を控えることでやはり顧客にも顔を出せません。例年なら5月は総会シーズンでしたが、今年の総会は当工業会も然りですが書面決議の嵐。一部ZOOMやTeamsなど、オンライン会議システムがクローズアップされましたが、そのおかげでネット回線が遅い遅い。NTTの情報回線網がパンク状態だと業界の人には聞きました。また、ネット会議には難しさもあります。相槌のタイミング、独り言を拾ってしまって発言者の話が聞こえてこない、など集中力を保ち、会議に参加し続けることが非常に難しいです。慣れだとも思いますが、これから学校なども本格的に始まり、ネット授業も増え始めるとのこと。5Gも中国との貿易問題で揺れてる中、本当にうまく回っていくのでしょうか?少し疑問を感じます。

日本も揺れていますが、海外はもっと酷い惨状なのは皆さんも知っての通りです。先日、筆者の元にはQUALICOATの関係者が新型コロナにより亡くなった、とのニュースも飛び込んできました。国際会議も5月にイギリスロンドンで開かれる予定でしたが勿論中止。一部会議はオンラインでしたが、できない会議もあったようです。

さて、こんな風に長々と事務局筆者のここ最近の話をさせていただきました。お付き合い頂き、誠にありがとうございました。コロナの感染の中でも資格認定制度検討委員会は秋に第1回を開催出来ればいいな、という若干希望も入った目標に向かってテキスト編集作業もメールにて行い、大詰めの段階を迎えております。若手の見学会や勉強会は5月~夏位までには開催したかったのですが、中々難しい状態です。しかしながら事務局含む役員一同、会員の皆様に有用な情報を届けるべく、出来る限りのことをやりたいと思っています。もし困っていることがありましたら何なりとお申し付けください。もし勉強会をここでどういった内容でやりたいんだ、というご要望がありましたら是非教えてください。それでは皆様のビジネスに神と仏のご加護がありますように祈っております。

2020.5.31

宮越会長が仕上学会学会賞技術賞を授与されました

新型コロナウィルス拡大の影響から残念ながら学会賞授賞式が中止となりました。本工業会推薦で晴れの舞台に臨むはずであった宮越会長は非常に落胆しておられましたが、この度、学会から郵送された賞状などを手に喜びのコメント・写真を頂きましたので皆様にお知らせいたします。

宮越会長の声

この度、日本建築仕上学会の学会賞技術賞の受賞に際し、5月25日、事務局より弊社へ賞状及び景品が届けられました。改めてこの重みを感じている次第でございます。

例年、日本建築会館にて表彰式並びに食事会が開催されるそうですが、諸般の事情により中止となりました。同伴予定だった妻は残念がっておりましたが、受賞が本当だったことには喜んでくれました(笑)。

ABAの皆様には改めて感謝申し上げると共に、これからもABAからの受賞者が継続することを強く望んでいます。

今後のABA発展と皆様方の会社のご繁栄を祈念し、この度のご報告と御礼に代えさせていただきます。誠にありがとうございました。

尚、FINEX次号に受賞の事由やコメントが掲載されます。その際はまたご紹介いたします。

2020.5.31

日本建築仕上学会総会及び学会賞授賞式が中止になりました

先月お知らせした通り、日本建築仕上学会通常総会は5月19日に予定されていましたが、先般の新型コロナウィルス感染予防の観点により建築会館での開催を中止とし、メンバーを限定したうえで、会員には委任状及び書面決議による書面での回答で審議を進める連絡がありました(学会HPはこちら)。

事務局にて決議案を審議したうえで学会への回答を済ましたことをご報告申し上げます。

また、同日開催予定だった学会賞授賞式も中止になりましたが、受賞した宮越会長からも喜びの声が届きましたことを次の記事で報告いたします。

2020.5.31

FINEX3/4月号に工業会のポスターセッションの報告が掲載

昨年度秋に行われた日本建築仕上学会学術大会の傍らで行われているポスターセッション。当工業会はその設立から毎年参加しています。去年は建築仕上学会も記念すべき30周年でした。よって様々な催し物が行われ、韓国の建築施工学会の先生方も来日されたのは既知の報告の通りです。

今年も例年通り報告文をFINEXの2020年3・4月号に掲載させていただきました。今号は前号から続く創立30周年記念特集号②に当たります。レジェンドインタビューリレーとして当工業会顧問の近藤照夫先生も寄稿しております。是非ご購入下さい。

2020.3.31

当工業会会長宮越一郎氏の日本建築仕上学会学会賞技術賞受賞が決まりました。

工業会推薦で昨年の前田氏(技能賞)に引き続き、今年は工業会会長の宮越一郎氏(宮越工芸㈱)が技術賞に選出されました。同日(2020年5月19日)に開催される建築仕上学会通常総会終了後(下記記事参照)、2020年度の学会賞授賞式が執り行われる予定であり(15時50分~)、式の最後には撮影会もあります。参加・応援ご希望の方は事務局までご一報ください。

尚、当工業会賛助会員の大日本塗料㈱所属であり、当工業会の資格認定制度検討委員会や学会の委員会等でも委員として活躍中の渡部氏も学会の委員会推薦で技術開発賞を受賞されましたこともご報告申し上げます。

お二人の授賞・成功を是非会場で盛り上げられたら幸いです(注:新型コロナにはご注意頂き、主催者の指示・ルールに則って行動下さい。主催者HPはこちら)。

2020.3.31

日本建築仕上学会定期総会学会賞授賞式が5月19日に開催されます

当工業会も団体会員として参加する日本建築仕上学会の定期通常総会が下記の要綱にて執り行われる予定です。出席は工業会専務理事が予定をしておりますが、出席希望の方は事務局までご連絡お願いします。

COVIT-19(新型コロナウィルス)で開催の有無は不透明ではありますので、詳細は主催者HP等をご参照ください。また、総会終了後、学会賞授賞式があります(上の記事参照)。学会賞授賞式後に例年執り行われていた懇親会は今年は開催いたしませんのでご注意ください。

主催者HPはこちら

◎年次総会◎

開催日時
:2020年5月19日(火)15時~15時40分
場  所
:建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)
 JR 田町駅 下車徒歩5分

2020.3.31

新理事に戸﨑産業㈱の戸﨑社長が就任

上記の定期総会(書面決議)で承認されたように(下記記事参照)、本年度より新理事として戸﨑産業㈱の戸﨑寿人氏が就任することになりましたのでご紹介いたします。戸﨑産業さんは元々は二輪・四輪のパーツや家電製品の部品など小物部品を得意としていた塗装メーカーではありますが、住宅用部品なども手掛けております。またABA会員で見学した50%出資子会社であるベトナムの『VIETNAM SUCCESS社』では建築関連の大物製品も粉体塗装を中心に取り扱っております。

当工業会の加入は2018年3月からですが、それ以降、DNTCWコーティングフォーラムの特別講師を務め、当工業会初の関西勉強会や若手工場見学会関西編でも中心的役割を 担って頂き、当工業会への貢献や意欲は非常に高く、今回の理事推薦及び承認となりました。

ABA加入時の2018年4月の記事はこちら

2018年12月DNTCWコーティングフォーラムの記事はこちら

2019年7月関西勉強会の記事はこちら

2019年7月若手社員工場見学会関西編はこちら

益々のご活躍を祈念し、また工業会への更なるご協力を何卒宜しくお願いします。

2020.3.31

ABA定期総会がメールでの書面審議で行われました。

政府の新型コロナ感染症予防のための自粛要請もあり、本年度の当工業会で3/12に大宮で開催予定だった年次定期総会及びものつくり大学との技術交流会は先月もお伝えした通りキャンセルになりました。代わりに、会員各社にメールでの書面決議送付・受領によって議事を審議してもらいました。第1号議案(2019年の活動と収支報告)、第2号議案(資格認定制度創設の進捗報告と今後の進め方)、第3号議案(㈱フロントによる模様塗装特許関連対応について)、第4号議案(2020年の活動予定と予算案)及び第5号議案(理事の再任と新理事の承認)のすべての議案を賛成多数で可決したことをご報告いたします。会員の皆様ご協力ありがとうございました。

昨今ではテレワークに対する社会の見方も変化しており、今回は後ろ向きな対応でやむなく書面決議の形を取りましたが、今後はこういった異常事態も想定し、予めルールを作っておく大切さや遠隔でのコミュニケーションをどう取り入れていくかが社会に課せられた使命なのかと思います。

2020.3.31

軽金属製品協会との共同研究報告会を開催(2/27)

2月27日東京都千代田区にある日本教育会館において、(一社)軽金属製品協会(以下軽金協)と当工業会の共同研究の報告会を両団体主催において開催いたしました(司会:軽金協佐藤専務理事)。

そもそもこの共同研究の発端は2014年まで遡ります。この年、2014年に初版である軽金属製品協会規格『アルミニウム合金製建築材料粉体塗装性能評価方法』が発刊(2016年改訂)。また2018年9月には『粉体塗装標準指針・同解説』が日本建築仕上学会より出されました。この際、粉体塗装の耐候性の評価の基準は北緯27度以南の南西諸島での屋外暴露試験で1年ないし2年で評価されることが基準でした。しかしながら、この間、市場ではヨーロッパで主流のポリエステル樹脂含有の粉体塗料が台頭。日本で現在でも主流である耐候性が非常に高いふっ素樹脂系の溶剤塗装に代わるふっ素樹脂系の粉体塗料が出るもコストの観点より中々採用に至らず、そこで開発されたのがふっ素とポリエステルの両樹脂を含有した混合型の粉体塗料。しかしながら、塗料メーカー毎にその含有量・配合割合は異なり、また含有する顔料によって、つまり色によっても耐候性に大きくばらつきが出る懸念が設計・監理側にはありました。しかしながら数年にわたる暴露試験を建築プロジェクト毎に実施するのは現実的には不可能。そこで元鹿島建設の野平氏を委員長に、建材メーカー、塗料メーカー、塗装業者など実務者が中心となり、新しい過酸化水素水噴霧型キセノンランプ式耐候性試験機(以下過酸化キセノン式)を使用した新たな耐候性試験の確立を目指し、2015年11月に『アルミニウム合⾦製建築材料の粉体塗装の促進劣化試験方法開発WG』が立ち上がり、2016年9月より『アルミニウム合⾦製建築材料の粉体塗装の促進劣化試験方法開発委員会』に蔵替えをし、研究を進めてきました。

本報告会の冒頭には軽金属製品協会佐藤専務理事より、本報告会での協会としての役割と本報告への期待のこもった開会のあいさつがありました。

続けて野平委員長が「光触媒反応による早期劣化が懸念される塗料を50時間程度の短時間で試験できる」と提言。光触媒反応が見込める白やメタリック色はこの新しい促進試験が外装用粉体塗料の選定に有効になると力説されました。

軽金協からの代表として登壇したのは鈴木誠氏。本委員会の詳細な報告が行われました。評価対象は勿論アルミニウム合金にふっ素/ポリエステル複合樹脂粉体塗装が施された試験板。色は白・黒・赤さび・シルバーメタリック・グレー・青などを選択。上述の促進試験との相関性を評価する屋外暴露試験場も南西諸島2か所に加え、内陸地として選定された埼玉県日高市(注:のちに東京に移動)、臨海工業地帯として千葉県市原市、寒冷地として富山県黒部市を選定しました。

さらに上述の過酸化キセノン式に加え、従来から超耐候性試験として実績のあるメタルハライドランプ式、そしてなじみ深い従来からのサンシャインカーボンアーク式を使用して、屋外暴露試験との色差や光沢値の変化の相関を研究したそうです。

結果としては、屋外環境における塗膜の劣化構造2種(紫外線劣化と光触媒劣化)の内、過酸化キセノン式で重点的に見れる劣化は光触媒劣化であり、酸化チタンを含有する色系統の塗膜に関しては有効であると認められた、と結論づけています。また南西諸島における屋外暴露状況とは非常に似通った傾向を示すことが分かったが、内陸地や寒冷地などでは違った傾向を見せており、特に黒色に関してはそれが顕著に見受けられるようです。但し、屋外暴露も過酸化キセノン式もどちらも光触媒反応が強いため、メタルはライトランプ式を併用する必要もある、と提言していました。またメタルハライドランプ式もメーカーでの条件に違いがあるなど、こちらも標準化が必要では、と問題提起をしていました。

休憩を挟んで、上述の三氏に加え、元森ビルの伊東氏(伊東外装計画事務所)と㈱マルシン後藤氏、大日本塗料㈱の渡部氏を加え、パネルディスカッションを開催。来場者からの質問に応えつつ、各人の立場の違いによる本研究への見解を述べていました。最後に、当工業会会長の宮越氏が本研究の委員やその活動に謝意を伝え、この研究結果を今後の粉体塗料採用につなげるよう、努力する姿勢を話し、本報告会は幕を閉じました。

本研究の詳細/資料はこちら

ペイント&コーティングジャーナル誌(3/18付)の関連掲載記事はこちら

2020.2.29

ABA総会・懇親会及びものつくり大学との技術交流会中止のお知らせ

以前の更新時にもお伝えしていた、3月12日(木)に執り行われる予定の本工業会年次定期総会及び懇親会そしてその前段に毎年開催しているものつくり大学との技術交流会・協同勉強会ですが、昨今の新型コロナウィルス感染症の影響による政府要請もあり、感染拡大防止の為、誠に残念ながら中止させていただくことになりました。延期も考えましたが、事態の収束が見通せないこと、スケジュールや会場確保が難しいこと、予算承認をもらわないと4月以降の活動が滞ること、4月に跨ると大学側が新規年度に入ってしまう事、などもあり、延期はせず、審議内容については会員各社に対するメールでの審議・承認とさせて頂き、会場での開催は中止とさせていただきます。

尚、会員懇親会の為の振込済会費に関しては、然るべき時期に返金方法の連絡をさせていただきたいと思いますのでよろしくお願い致します。

お申し込みを頂いた皆様には大変ご迷惑をお掛けしますが、何卒ご理解いただけますと幸いです。

ものつくり大学技術交流会中止のお知らせはこちら

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