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環境対応型高品質焼付け塗装システムの日本における展開について(文:野平修氏)*

Chapter 5

GRC打ち込みアルミカットパネルヘの粉体塗装仕上げ

─ B横浜ビル ─

B横浜ビルの全景

施主: B(株) 設計: (株)Y設計 施工: 鹿島横浜支店 カーテンウォールメーカー: 旭ビルウォール

《2期工事の宿命》

既に建設されていた1期工事が電解2次着色のシルバーアルマイトのアルミパネルであったため金属的質感で2期工事も仕上げることが要求されていた。従って、このビルにおいては、耐火性能については、コストが安く、かつ軽量なALCパネルやアスロックパネルを採用することで対処し、その上に金属下地を設置し、軽微なアルミパネルを取り付けてアルミカーテンウォール風に見せるという設計手法がとられていた。しかし本工法では、技術、施工的に煩雑で、止水性の確保に難点があること、コスト的にも決して安価にすまないこと等の問題があった。

《粉体塗装仕上げアルミカットパネル打込みGRCの提案》

アルミ量を究極に減らすために3mm厚のアルミカットパネルにアンカーをつけてGRC(ガラス繊維補強コンクリート)に打ち込むことでコスト縮減し、メタリック系粉体塗装を施すことで金属光沢を演出することにした。

GRC版取り付け下地

GRC版取り付け下地

GRC版の取り付け

GRC版の取り付け

粉体塗装後のアルミカットパネル

粉体塗装後のアルミカットパネル

アルミカットパネル打込みGRCカーテンウォールのモックアップ状況

アルミカットパネル打込みGRCカーテンウォールのモックアップ状況

GRCパネル取付け状況近景

GRCパネル取付け状況近景

GRCパネル取付け(外側)

GRCパネル取付け(外側)

上部に、高耐候性ポリエステル粉体塗装後のアルミカットパネルを、高耐候性ポリエステル粉体塗装アルミカットパネル打込みGRCカーテンウォールのモックアップの状況を示す。こうして事前に意匠性の確認を行い、本施工に入った。下部はアルミカットパネル取付け詳細写真であるが見事な金属的質感を粉体塗装で再現している。

高耐候性ポリエステル粉体塗装仕上げアルミカットパネル打込みGRCパネルのディテール

*野平修氏 野平外装技術研究所代表 元鹿島建設建築本部技師長

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